Stage Works 知識シェア編 〜演劇ビジネスの話〜

SW企画

これは、通常の劇場を借りて公演を行う演劇の形態のお話です。

公演を黒字化するための基礎のお話

どうしたら演劇の公演を黒字化して打つことができるの??

自転車操業になりかけている・・とか、作・演出が主宰も製作もしている・・とか、

いつも直前までバタバタしていて脚本が間に合わない・・とか、お困りではありませんか?

そういった方にぜひ読んでいただきたい内容です。

 

1000人集客する劇団というモデルケース

モデルケースが黒字化するための持論を展開していきます。

規模が違っていても、これをベースに当てはめて頂いて、参考になればと思います。

まず、演劇を上演するにあたって、一番大切なことはしっかりとした予算組みと全力で全員がチケットを売る仕組みです!

それに必要なことは、時間の余裕です。

モデルケース

公演を行うにあたり、最初にやるべき事からお話ししていきます。

公演の半年から5ヶ月前に、製作が作・演出、主宰、制作を集め、まず予算組みをします。

予算組みに大切なことは劇団が何人集客できるか、それをきちんと把握できているかどうかで黒字化出来るかどうかを左右します。

劇団の集客が1000人  チケット代¥3500  の場合、その7割を売上の見込みとします。

1000人×0.7×3500=2,450,000

  1.  2,450,000 で収支が合うように予算組みをします。

2. 予算表ができたら、日程の候補をあげ、85万円以内で借りられる劇場を探します。

キャパと予算が合わない場合、劇場に交渉します

3. 劇場が決まれば日程が決まれば、作・演出と相談し、出演者の交渉を行います。

出演者の人数は予算に合わせます。

出演者の手配とともに、各スタッフの手配です。

舞台監督、音響、照明、衣装、美術、小道具など、予算内で受けてくれる人を手配します。

※注意が、前回と一緒でいいよね、などの口約束ではなく、今回の公演はこの金額でという文書、

またはメールでの依頼をします。依頼先から見積もりをもらうのが確実です。

 

4. 日程、劇場、出演者、スタッフの手配、が終わったら、次はチラシ作成です。

折り込み先や置きチラシのできる枚数、配れる枚数を計算します。

キャパ1000人であれば、戻り率を10%として10,000枚を目安とします。

 

5. チラシのデザイン、印刷を予算内でできる人を探します。

この時一緒にチケットのデザイン・印刷もお願いするようにしましょう。

ここまでが製作の第1弾の仕事となります。


ここからは、製作、主宰、作・演出さん、制作さん、すべての方面で平行に業務を進めていきます。

作家さんは2ヶ月前までに脚本を仕上げます。

制作は稽古場の手配とスケジュールの管理。チラシをまく手配、チケット販売の手配をします。

製作はプロモーションを行っていきます。

脚本ができたら、作・演出、製作、主宰で、各スタッフとプランを打ち合わせします。

製作は予算内で、収まっているかを都度確認していきます。

 

これをすべて2ヶ月前に終わらせます。

ここから、劇団員全員で稽古をしながら、全力でチケットを売ります。

俳優は、稽古と舞台の宣伝をあらゆるツールを使って行います。

自分をアピールし、自分が出ているから観に行こうと思わせるようにすることが大切です。

ここまで分業化できていれば、スケジュールと予算を守りつつ、チケットを劇団員全員で売る時間も取れます。

公演を行う上で大切なこと

チケットの販売期間が長ければ、売れる率も上がります。

公演2週間前までに7割のチケットの販売を目指します。

 

ここで大事なのは、役割分担を守るということです。

作・演、主宰が、製作の仕事をしていてはいけないということです。

製作は物を作る人ではありません。いかに予算管理と広報と営業ができるかが重要な要素です。

主宰は、責任者です、会社で言えば、社長なので、全員がしていることを確認し、把握し、うまくいっていない所があれば、そこをフォローし、劇団員をまとめるのが主な仕事です。

 

作・演出は、出演者が決まってから、2ヶ月前までに納得のいく脚本を書きあげることに集中します。

制作は製作や主宰のフォローをしつつ、稽古場の手配などを進めていきます。

役割を理解していなければ、失敗をします。

 

予算組みでお分かりのように、1000人キャパで700人集めることができれば、十分とは言えませんが、出演者にも、関わった人たち全員にギャラが発生します。

 

7割でみていた予算内に、経費が収まり、7割以上売れたチケット代は次の劇場費用にプールすることができます。

 

劇団の主宰がやるべきは、役割分担です。それができている劇団はうまく回っています。

自分がやるのではく、以上のことがわかっている製作を見つけることです。

そこにお金をかけても、それを回収する以上の利益を見込めるだけの製作を連れてくることが重要です。

たった一人の「製作」という助っ人を入れることで、変化は劇的です。

作りたい作品を作り続けるために。

 

全ての舞台を作る人を応援しています!

 

※用語

主宰:劇団の責任者

制作:スケジュール管理、稽古場の管理、チケット販売の手続きや票券の管理、当日の受付周りやスタッフの手配、お客様対応が

製作:予算管理、支出のチェック、集客とスポンサー集め

作・演出家:作品を生み出す人。演出する人

 

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