日野祥太 作・演出 『ぼくは ずっと前から あたらしい』

2022年12月。新大久保にある劇場で上演される今作のテーマは17年前の2005年4月 鉄道史上最大規模の惨事として記憶に刻まれることとなった「JR福知山線脱線事故」。
本作 脚本・演出の日野自身が実際に学生時代に使用していた沿線での事故であったことから、いつかは向き合い描くものだと、取材を重ねてきた。
クリスマスの時期、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の物語と抱き合わせながら、進行する今作は、「別れ」と「希望」の物語であり、PandemicDesignが描き続ける「生」の物語として、ここに誕生する。

『ぼくはずっと前からあたらしい』

〔脚本・演出〕
日野祥太

〔出演〕
野島健矢/水原ゆき
朝田淳弥/イム・スヒョク/北澤大斗
関隼汰/福室莉音/雪見みと
吉田知央

〔物語〕
2022 年12月25日
───東京の夜。
三嶋たくとはその日も、仕事の休憩中、雑居ビルの陰でたばこを吸っていた。
その時間はちょうど、女優をやっている彼女、岸本かなの舞台本番が終わろうとしている時間だった。
その舞台の演目は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」。三嶋は昔からこの話がどこか好きになれなかった。
それは三嶋の身に降りかかった過去の出来事が原因だった。

2005 年4月25日
───尼崎の朝。
三嶋たくとはその日も、母親の看病をしていた。
その時間はちょうど、小学校に行く時間だったが、この日だけは、母親の薬を受け取りに電車に乗り、病院へと出掛けていた。
電車はラッシュを少し過ぎた時間。
まもなく尼崎に着く、その瞬間、車内は大きく揺れ、気付けば三嶋の体は、宙に浮いていた。
9時18分。後にこの事故を、「福知山線脱線事故」と名付けられることとなる。

〔劇場〕
R’s アートコート
(東京都新宿区大久保1丁目9-10労音大久保会館)
・JR山手線 『新大久保』駅より徒歩8分
・東京メトロ 『東新宿』駅より徒歩8分

〔日時〕

12月23日(金) 19:00
12月24日(土) 13:00 / 17:00
12月25日(日) 13:00 / 17:00
開場は開演の30分前

〔料金〕

全席指定/6,500円

〔公演詳細〕

https://www.pademicdesign.com/